【SUSUの素 No.13『犬のいる生活』 | ブランドディレクター菅原の日常の中の心が動く小さな出来事を散文的に綴ったコラム】
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Writer: SALASUSUブランドディレクター菅原 裕恵HIROE SUGAWARA
こんにちは!
今回はメルマガ先行配信中の連載コラム「SUSUの素(もと)」をご紹介します。
さらっと流れていってしまうような日常の機微にこそ、どうやら「SUSUの素」が詰まっているようです。
菅原の目線を通して、SALASUSUの世界観を感じてみてくださいね。
No. 13『犬のいる生活』
シェムリアップでスタッフが共同生活をしていた一軒家、
通称 Big House。
あの当時はわたしと、代表の青木さんと、友人夫婦との4人生活。
いや、4人に留まらず他の同居人がたくさんいた。
まず、犬が4.5匹。正確には友人夫婦が飼っていた4匹の犬の家族。でもたまに隣の家の犬もよくそこに混ざっているので4.5匹カウント。そしてカンボジアの家によくいる、「トッケイ」と呼ばれる大きいヤモリが数匹、そして小さいヤモリの「チンチョ」はいたるところに、そして数えきれないほどの蚊とねずみが身を潜めて勝手に同居していた。
自由な4匹の犬との同居生活。しかもけっこう大きくて立派な犬で。犬は嫌いじゃないけれど、自分の部屋に入ってくるのはちょっと避けていただきたい。やっぱり部屋が汚れるのはちょっと嫌…だから部屋のドアはいつもきちんと閉めて、犬たちの侵入を阻止。その他の同居人はいくらドアを閉めても入ってくるのだけれど。
一方、代表の青木さんの部屋はいつもフルオープン。朝になると青木さんを気に入っている犬家族のお母さん犬が、青木さんのベットで一緒に寝ていることは日常茶飯事。部屋で犬たちに囲まれ、絡まれている青木さんをドアの外からよく見かけた。
ただ、固く閉ざしているわたしの部屋にも犬たちがやってきてしまう時もあって。
それが雷が鳴ってる時。雷の音にびっくりした犬がすごい勢いで部屋に入ってきてベットの下でじっと動かなくなる。追い出そうとしても大きな犬、そう簡単にいかない。その日ばかりは諦めて、部屋に犬がいる生活に切り替えた。
人間以外もたくさんの同居人との共同生活。「一応」上司の青木さんも一緒に住んでる。
「青木さーん!先に行きますよー」ってまだベットの中の青木さんに声をかけて出かける朝。上司なんだけどね、上司って感じのしない日常生活。家族以外の大人との共同生活はなんとも刺激的。
『SUSUの素(もと)』
ブランドディレクター菅原裕恵の日常の中の心が動く小さな出来事を散文的に綴ったコラム。
ささやかで、個人的な目線を通して、SALASUSUの世界観を感じてみてください。
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SALASUSUブランドディレクター菅原 裕恵HIROE SUGAWARA
美術大学卒業後、東京で6年間の婦人靴のデザイナー経験を経て、2016年よりSALASUSUに参画。SALASUSUのプロダクトデザイン、ディレクションを担当。1年間の駐在のち現在はカンボジアと日本を行き来しながら、目に見えない付加価値を追求したものづくりを模索中。