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SCHOOL[SALASUSUのひとづくり]

SALASUSUは、
働きながら学べる学校。
作り手の女性たちの
「ライフスキル」を
育むことを
目指しています。

SALASUSUの工房で働くのは
最貧困家庭出身の女性たち。
彼女たちが働くことを通じて
自信やスキルを身に付け、
自らの人生を歩んでいけるよう、
様々なサポートでその成長を支えています。

「仕方ない。」を乗り越える

教育の機会に恵まれなかった
農村の女性たちは、
問題にぶつかったとき、
「仕方ない」とすぐに
諦めてしまいがちです。

家族を支えるため、
学校を辞めざるを得なかった。
都会の新しい職場で、
仕事をうまく続けられなかった。
将来を親に決められ、
自分の意見が受け入れられなかった。

そんな経験の中で、
「仕方ない、どうせ私なんて」と自信をなくし、
自分の人生は自分のものであり、
自ら変えていけるものだという意識が
薄れていきます。

そんな女性たちが工房での時間を通じて
自分を大切にし、
自ら人生を動かしていくための
自信とスキルを育めるよう、
様々なトレーニングやカウンセリングを
行っています。

LIFE SKILL ISライフスキルとは

SALASUSUでは困難にも諦めず、自ら人生を動かしていくために頑張り続けられる力を「ライフスキル」といい、全6項目、22の行動指針に落とし込んでいます。また、それぞれのライフスキルの成長を5段階に定義し、どの程度成長したかを図る評価指標も開発。半年に1度評価を行い、女性たちが確実に行動変容を起こせることを目指します。

TRAININGS
& SUPPORT
PROGRAMS
独自の教育・サポートプログラム

工房で過ごす時間を通じ、
女性たちが心から安心して学べるように。
その成長を支える様々な仕組みがあります。

ライフスキルトレーニング

ライフスキルを育むため、工房での時間の20%をトレーニングの時間に充て、独自に開発した60本以上のライフスキルトレーニングを提供しています。学んだライフスキルを工房内での仕事でも生かせるよう、実際に起こった問題を取り上げ、解決策を話し合うワークショップなども行っています。

ライフスキルトレーニングの例

「お互いに助け合おう」〜まずは相手のことをよく知り、相手の良いところを見つけて伝えよう!〜

ビンゴゲームで「相手の良いところを見つけて伝える」ことを体感します。優しい、明るい、前向き、など長所が書かれたシートに、それぞれ当てはまる工房の仲間の名前を書き、ビンゴゲームをします。ビンゴになった人は、前に来てなぜその仲間の名前を書いたのか発表。すると、それを伝えた側も伝えられた側も相手に好印象を抱き、お互いに自己肯定感を高めます。「相手の良いところを見つける」という抽象的なテーマも、実際に体感することで理解を深め実践に繋げやすくなります。

「行動」の変化にこだわります

人は正しい知識を得るだけでは変わりません。大事なのは、学んだ知識を自分のものとし、いかに実際の職場や生活で活用できるか。そのため、トレーニングはワークやゲームをベースにし、全員が参加型、実践型で取り組めるよう工夫しています。

カウンセリング

家庭環境、借金、仲間との人間関係など、女性たちが工房・家庭で抱える課題は様々です。困難に直面した時、トレーニングで学んだライフスキルを使って自らがその問題を解決していけるよう、定期的に1対1で話す機会を設け、共に寄り添いながらサポートしています。

栄養教育

女性たちが毎日楽しみにしている給食の時間。栄養バランスの整った給食を提供するだけでなく、栄養に関する正しい知識を身につけてもらうための取り組みでもあります。

託児所

工房内には託児所を併設しています。結婚・出産とライフステージが変わっても、キャリアを諦めることなく、安心して働きつづけられるよう環境を整えています。

貯金制度

定額を給与から天引き、工房からも同額を上乗せして貯金をしています。日雇いの仕事が多く貯金の概念がない女性たちが、病気や事故で大きな出費が必要となったとき、新たな借金を防ぐことにつながっています。

VOICES作り手の声

自分も周りの作り手のように
成長したい、と思えました

ファン キムホー / 工房で働く女性

笑顔でい草を織るキムホー(左)

以前は家族や友だちと喧嘩ばかりで、叱られることもたくさんありました。工房ではライフスキルトレーニングを通じて、自分の怒りを沈め、人と良い関係を築く方法を学びました。正直最初は難しかったけど、お互いを尊重しながら働く他の作り手たちを見て、「私もそんな風に振る舞ってみたい」と思えるようになりました。実践してみると、喧嘩が減って他の作り手とも協力しあえるようになり、毎日楽しく働けるようになりました。そのおかげで友達も増えて、とてもうれしいです。今でもつい怒りを抑えられないことがあるので、これからもっと頑張って成長していきたいです。

DEPARTURE FROM SALASUSU工房を卒業し、
それぞれが決めた道へ

女性たちは、
ライフスキルを身に付けた後、
工房から卒業し
それぞれ新しい場所に
羽ばたいていきます。

最も大切にしているのは彼女たちが納得して自分の将来を決められること。提携の就職先を紹介するだけでなく、なりたい自分を考えるワークショップや、卒業後直面しやすい課題をライフスキルでどう解決するかを考える卒業準備トレーニングを実施。

卒業後も彼女たちがそれぞれの場所で学び続けられるよう、定期的に連絡を取り合い、サポートを継続しています。

自分ならできるという
自信が持てました

ロン スレイルァ / 卒業した女性

昔は自分に自信がなく、誰かに質問するのも怖くていつも躊躇していました。でも、他の作り手が積極的に質問する姿を見たり、スタッフが「分からない時はいつでも聞いて大丈夫」と背中を押してくれたことで、私も質問していいのだと小さな自信を得ることができました。工房を卒業し、夫と共に電器屋を始める時も不安でいっぱいでしたが、工房で学んだことを思い出し、自分ならできると勇気を出して挑戦してみることを決めました。今では多くのお客さんが来てくれるようになり、新しいお店も増えてとても誇らしいです。これからも、工房で育んだ自信を忘れず、もっと頑張っていきたいです。

OUR TRAINERSトレーナー

カンボジア人トレーナーが
学びを支えています。

工房で女性たちをサポートするのはカンボジア人トレーナー。数々の研修への参加やチームでの日々の振り返りを通じ、学びを支えるプロとして成長したトレーナースタッフが、一人ひとりの女性たちに寄り添い、成長を見守っています。

トレーナー同士協力し合い、
試行錯誤を重ねています

ティ チョモラン
ソーシャルエンパワメント部門 シニアスタッフ

作り手のカウンセリングをするチョモラン(左)

ライフスキルは短期的に身につくものではなく、何度も繰り返し練習を重ねることが必要です。変化も見えづらく、時に私たちが伝えたいことが伝わらずにもどかしさを感じることもありますが、諦めたいと思ったことはありません。根気強く向き合い続けることで彼女たちが次第に自信をつけ、自らの力で決断し、羽ばたいていく姿を見られることが本当にうれしいです。

ACHEIVEMENTSこれまでの実績

PARTNERSパートナー

現地卒業の提携先

  • 職業訓練校

    EGBOK、SALA BAI、Feeding Dreams、Friends-International

  • 企業

    Pactics、Cambodia Catering Company、SushixBar 心-SHIN- Restaurant、BODIA Spa

トレーニングプログラム開発

  • 株式会社ピープルフォーカス・コンサルティング

プログラムアドバイザー

  • 武蔵野大学 人間科学部 社会福祉学科 教授 / 木下 大生
  • 武蔵野大学 人間科学部 社会福祉学科 教授 / 渡辺 裕一
  • 武蔵野大学 人間科学部 社会福祉学科 教授 / 渡邉 浩文
  • 一般社団法人 麻布教育研究所 / 永島 孝嗣

MESSAGEひとづくりに込めた想い

一人ひとりが本来持つ可能性を
発揮できるように

ソーシャルエンパワメント部門 シニアマネジャー

後藤 愛美MANAMI GOTO

厳しい環境出身の作り手女性たちですが、一人ひとりには、本来自分の意思があり、選びとる力があり、頑張る力があると信じています。

そんな彼女たちが、工房での時間を通じて自分の持つ力を十分に発揮できる自信を育み、一つ一つ良い決断を重ねて豊かな人生を歩んでいけることを目指して。

これからも彼女たちの声に真摯に耳を傾け、私たちも共に成長していきたいと思っています。

コンサル会社、前運営母体かものはしプロジェクトを経て、2017年よりSALASUSUに参画、カンボジア駐在。工房の女性たちのキャリア支援を担当するかたわら、現地の様子を伝える広報活動にも力を入れる。

「自分を大切にして生きられる」ことを目指して
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