【SUSUの素 No.2 | ブランドディレクター菅原の日常の中の心が動く小さな出来事を散文的に綴ったコラム】
Date:
Writer: SALASUSUブランドディレクター菅原 裕恵HIROE SUGAWARA
メルマガ先行配信中の連載コラム「SUSUの素(もと)」をご紹介します。
さらっと流れていってしまうような日常の機微にこそ、どうやら「SUSUの素」が詰まっているようです。
菅原の目線を通して、SALASUSUの世界観を感じてみてくださいね。
「そうなんです、わたしの人生最高なんです!」
ふとした会話の中で、あこちゃんの返事が眩しすぎた。
そんなキラキラ眩しい返事をしたことあっただろうか。
あこちゃんは学生インターンで、わたしより一回りも若い。
わからないことは「わかりません」とはっきり伝えてくれる。例え大人がたくさんいるミーティングだったとしても、お茶を濁すようなことは言わない。彼女には「率直」だったり、「素直」だったり、そんな言葉が似合う。彼女との会話には新鮮な驚きが潜んでいて楽しい。
今は大学を休学し、エシカルファッションをテーマにした学生団体での活動をしつつ、渡航費用を貯めるためにカフェでアルバイトをしている。先日、カフェを運営する本社からSDGsに取り組むチームへアドバイスを求められ、本社ミーティングへの参加依頼が飛び込んだという。1人の学生アルバイトが本社に呼ばれるなんてどんなミラクルが起きているのか。
「わたし、おしゃべりが好きなんですよね。」きっかけを尋ねるとそんな答えが返ってきた。
同じ学生アルバイト仲間のみならず、年上のパートの方、それに社員さんにも自分の活動や、その想いを話していたら、ご縁あってそんな話になったとか。本当に彼女らしい。
「へー!すごいねー!最高だねえ」と感心したわたしの言葉に、
「そうなんです、わたしの人生最高なんです」と彼女は、さらりと言った。
ドキッとした。直後「ああいいな」と思った。
「最高なんです」というあまりにも率直で、自分の人生を全面的に肯定している返事。習慣とは恐ろしいもので、「いいね!」と言われるとつい、「いやいや、そんなことないですよ」なんて返しがちなわたしには新鮮な驚きで、そして爽快だった。
「自分の周りにはいつもいい人がいてくれてとってもラッキー、だから最高」ということらしい。
あこちゃんに惹かれていい人が集まってきているんじゃないのかな、と思ったけれど、そうか、それは最高に違いない。
わたしも「いいでしょ。最高でしょ。」って言っていきたいなあ。そんな風に思わされる瞬間だった。
『SUSUの素(もと)』
ブランドディレクター菅原裕恵の日常の中の心が動く小さな出来事を散文的に綴ったコラム。
ささやかで、個人的な目線を通して、SALASUSUの世界観を感じてみてください。
最新話はSALASUSUメールマガジンにて。
次回10月1日(金)はVol.8を配信予定!
【 SALASUSUメルマガ配信中!月2回(金)20時配信】
・SALASUSUの最新情報
・ちょこっと早めの新商品情報
・メルマガ先行配信中!コラム「SUSUの素」
などなど
購読は下のフォームから。
SALASUSUブランドディレクター菅原 裕恵HIROE SUGAWARA
美術大学卒業後、東京で6年間の婦人靴のデザイナー経験を経て、2016年よりSALASUSUに参画。SALASUSUのプロダクトデザイン、ディレクションを担当。1年間の駐在のち現在はカンボジアと日本を行き来しながら、目に見えない付加価値を追求したものづくりを模索中。