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【SUSUの素 No.26『手仕事が生まれる空気感』 | ブランドディレクター菅原の日常の中の心が動く小さな出来事を散文的に綴ったコラム】

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Writer: SALASUSUブランドディレクター菅原 裕恵HIROE SUGAWARA

こんにちは!
今回はメルマガ先行配信中の連載コラム「SUSUの素(もと)」をご紹介します。
さらっと流れていってしまうような日常の機微にこそ、どうやら「SUSUの素」が詰まっているようです。
菅原の目線を通して、SALASUSUの世界観を感じてみてくださいね。


No. 26 「手仕事が生まれる空気感」

先日行ってきた、カンボジア出張。今回は色々あって、2回しか工房には行けなかった。
でも工房に行くと感じる心地よい空気感や安心感は変わらない。

工房ではブレイディングハンドルバッグの生産真っ只中。ハンドル部分の編み込みをみんな手分けしてやっている。この編み込みの部分はまさに「THE手仕事」と言えるような作り方。いかに効率よく作れるか、そんな話ではなくって、作り手が1本1本、人の手で、その人の時間で編み込んでいく。

このハンドルの編み込みを作ると決まった時、最初はYouTubeでいくつかの作り方動画を送って作り手のみんなに試してもらった。とは言っても、みんな器用なので動画を見て、だいたいこういうものだってわかればどんどん自分たちで作ることができる。編み込みの色の配色は作り手に自由に作ってもらったサンプルの中でいい感じの色合いのものを採用。偶然できたその配色がなんともかわいかったから。こうやって偶然から商品が生まれたり、一つ一つの編み方にも個性が出るのも手仕事の面白さ。

ハンドルの編み込みは大きない草の織り機の周りに5、6人が集まって作業している。芯を柱に引っ掛けたり、織り機に引っ掛けたりして編んでいく。
真剣に黙々と手を動かしているのではなく、みんなで一緒におしゃべりしながら、笑い合いながら、時々ふらりとやってくる誰かの子どもをあやしながら。
そんな楽しい空気感も一緒に編み込んでいるような感じがする。

やっぱり手仕事の良さってこれなのかなって思う。この工房でモノをただ作っているだけではなく、作り手たちの楽しそうなお喋りの声とか、工房のあったかい空気感とか。それも一緒に編み込まれていく感じ。

ひとしきり作業して、お昼休みになったら給食を食べて、織り機の周りでみんなでお昼寝をして。また午後の作業をしたら、あっという間におやつの時間。おやつは工房に生えている大きな木の木の実をみんなできゃーきゃーいいながら採って、それをまたおしゃべりしながら楽しそうに食べて、そしてまた作業をして。

ここは工房なんだけれど、もはや女子校のような楽しい空気と熱量がある。作業するだけじゃなくて、作り手の個性とかそこで過ごす時間も商品に込められてる感じが手仕事の情緒的な部分な気がする。

そんな工房で作られているものを誰かにお届けできるのっていうのも一つの喜び。

ひとつひとつ、ミシンで綺麗に縫えるようになったり、カッティングが綺麗にできるようになったりする作り手の成長の喜びもあるけれど、手仕事はまた違った喜びを感じさせてくれる。やっぱりあの工房の空気感がすごく好きなんだよな。


『SUSUの素(もと)』

ブランドディレクター菅原裕恵の日常の中の心が動く小さな出来事を散文的に綴ったコラム。
ささやかで、個人的な目線を通して、SALASUSUの世界観を感じてみてください。
最新話はSALASUSUメールマガジンにて毎月2回、金曜夜20時ごろ先行配信。

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Writer

SALASUSUブランドディレクター菅原 裕恵HIROE SUGAWARA

美術大学卒業後、東京で6年間の婦人靴のデザイナー経験を経て、2016年よりSALASUSUに参画。SALASUSUのプロダクトデザイン、ディレクションを担当。1年間の駐在のち現在はカンボジアと日本を行き来しながら、目に見えない付加価値を追求したものづくりを模索中。

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