おいしく学ぶ、給食と栄養トレーニング
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Writer: SALASUSUスタッフ
こんにちは。SUSUブランドマネジャーの横山です。
18歳〜25歳の年齢層を中心に70名ほどの女性たちが働いているコミュニティファクトリー。私たちの工房では、彼女たちが安心安全のもとで毎日通えるように、働きやすい環境づくりにも力を入れて取り組んでいます。
今日は、その中で私たちの自慢の一つである、給食と栄養トレーニングについてご紹介します。

私たちの工房には家庭が貧しかったために一日3回の食事も満足にできず、貧血の症状や風邪をひきやすい女性たちが多くいました。彼女たちに元気に働いてもらうために、2014年からAINプログラムと連携して栄養バランスの整った給食を開始しました。
愛情たっぷりの給食で健康に
コミュニティファクトリーで提供される給食は、作り手女性たちの健康面を改善するということはもちろん、良い食事のバランスを感覚的につかむことも目的としています。彼女たちは貧しい家庭環境で育ってきたために、十分に食事にお金をかけられない、そもそも彼女たちの両親に栄養の知識がないというがありました。

給食の献立は、工房で働くスタッフが毎日考えています。
栄養満点の給食をたくさん食べて元気に働いてほしい、というスタッフの愛情がたくさんこもっている給食でもあります。
給食を通して身につける栄養の知識
おいしい給食を食べるだけで終わらないのが私たちのこだわりです。毎日の給食を通して、食べながら栄養バランスの感覚を身につけてほしいと考えています。
女性たちは、毎日食べている給食にどういう食材が入っているのか、その栄養素はどういうものなのか、そしてそれらが身体にどう影響するのかということを学んでいきます。
皆さん、小学校の給食や家庭科の時間で学んだ、赤と黄色と緑で色分けされた栄養素の図を覚えてますか?
「赤は身体の血や肉をつくる食品、黄色は身体を動かす力になる食品、緑は身体の調整を整える食品・・・」ということをわかりやすくまとめた図です。

「いただきます!」をする前に、今日の献立に含まれている食材を3色に色分けして学ぶ時間を毎日つくっています。このトレーニングによって、3種類の色がバランスよく、十分に含まれている献立が良い食事バランスだという感覚が養われていくのです。
栄養トレーニングは、トレーナーから授業を受けるのではなく、作り手女性たち自身が栄養グループというグループに入り自分たちで担当しています。一方的に先生から教えられるよりも、工房の仲間たちから学ぶことで、より学びが深まり主体性も増していきます。

女性たちの声からみえた変化
カーイさん
なぜ野菜を食べる必要があるのかわからなかったし、肉と野菜の違いも考えたこともありませんでした。今は毎日の栄養について、食べ物についてもっと知りたいと思っています。知らないことがたくさんあるのでもっともっと学びを深めたいです。
ボレイさん
食の大切さについて家族にも伝えたいと思います。給食で食べた献立を家に帰って作ってみたり、もっと家の食事にも野菜を入れることをお母さんに提案してみたりしました。将来自分に子どもができたら、栄養バランスの良い食事を作ってあげたいです。

2014年からはじめたこの取り組みによって、今では給食時間に「これは赤色の食材、こっちは緑色の食材だね」などといった会話が積極的にされるようになりました。また嬉しいことに、給食を開始してから、女性たちが体調不良で工房をお休みする日数がほぼ半分に減りました。女性たちの健康を支える給食の効果を強く実感しています。
給食と栄養トレーニングによって作り手女性たちの健康状態を改善し、栄養の知識を感覚的に養っていくことができました。女性たちは、学んだ栄養の知識や食事の方法、栄養バランスのよい食事を家族に伝えたいと考えています。
私たちは、彼女たちの想いを実現するためのサポートを行い、女性たちの先にいる家族の健康も願っています。

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